[∈]どこにもいない「犯人」を探すのはやめよう


 

仕事をしていると、よく犯人探しが行われます。

ある事象に対して、何でもいいんですが、例えば売上が未達だったとしましょう。
経営者は営業部のマネージャー(中間管理職)に「どうして売上が上がってないんだ」と聞きます。こんな感じの会話はどの会社でも聞こえてきそうです。

 

マネージャー「営業部の往訪件数が目標より未達で、新規獲得が遅れています」

経営者「なんでちゃんと数字を追わないんだ。お前マネージャーだろう」

マネージャー「数字を追う余り、1人体調不良で今月から休職に入っています。その影響もあり、全体としてビハインドしています。」

経営者「部下の体調管理をなぜしていないんだ」

マネージャー「すいません。数字を達成しようと、残業もかさんでいたみたいで…」

経営者「どうするんだ今後。持ち直せるのか」

マネージャー「よりチームの往訪の件数を増やさせるよう目標設定を改善し、新規獲得を増やします。」

—–(部内ミーティングにて)—–

中間管理職「…ということで、もっと往訪件数を増やして欲しい」

部下「(単純に休んだAの分が均等に積まれてる…)はぁ。。(そもそもこの製品、往訪重ねても売れないところは売れないんだよな)」

 

こんな会話、時々自分の会社ではありました。じっさい。

売上の未達を経営者は、マネージャーのせいにしている。中間管理職は、それを休職した部下のせいにしている。部下は、製品のせいにしている。売上未達の「犯人」のボールは、経営者からマネージャーに、マネージャーから部下に、部下から製品に転嫁され、最後は誰もが目標にコミットしていない。そう、目標は売り上げであって、往訪件数ではないんです。

経営者は、責任を部署に投げがち。

中間管理職は、責任の所在をあいまいにし、KPI をすり替えがち。

部下は、問題点を把握しながら、それに目をつむり、思考を停止させがち。

三者三様、みんな現実に目を向けていないで犯人を探している。「犯人」はどこにも本当はいなくて、あるのは現実だけなんですよねぇ。強いて言うなら、CEOが犯人です。最高経営「責任者」ですから。

 

ある事象が起こったときに、原因の究明と、この犯人探しゲームは似て非なるものです。上の例の場合、途中で議論が往訪件数になり、部下の休職になり、最後は製品の質になっています。そうではなくて、そもそも経営者と事業を預かる人間であるマネージャーが、「そもそもこれはどうして起こったんだっけ?」というのを単純にキャッチボールして考えるだけでいいのに、人間は弱い。

「そもそも往訪件数が売上に結びついているのか?」

「そもそもなぜAは休職になってしまったのか?マネージャーは、経営者は、人材が怪我をした理由を把握しているのか?」

「そもそも売っている人間はどう思っているのか?どういう売り方がいいかという仮説はあるか?」

こうしたことを基本のキとして持っているかどうかがで、その人の商売に対する強さ、そういうものが測れるんじゃないかと最近感じるばかりです。

<犯>

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