[∈]目上の人=尊敬する人じゃなくなっちゃった時代


 

経験が0か1か、ということは非常に重要なことで、「やったことがある」というのは大きな自信となります。経験と一口にいっても、「プロダクトを1から作ったことがある」から、「あの上司の好みを分かって飲み会をセッティングしたことがある」まで、種類は色々ですが。そうなると、「やったことがある」人は「やったことがない」人に比べて、上手くできることがほとんどですから、「やったことがある」人は尊敬されます。スタートアップでも大企業でも、たくさんのことを「やったことがある」人は偉いわけですね。

 

  • やったことがある人は、それについて上手くできる
  • それについて上手くできる人は、尊敬される
  • やったことがある人は、尊敬される

 

簡単な三段論法ですね。昔は、何も分からない学生が会社に入って、そこにいる先輩・上司は無条件に敬うべき対象とされてきたのは、彼らと新入社員(若手社員)には経験0と経験1以上の絶対的な隔たりがあったからだと思います。

会社員として全て先に経験してきたことで、無条件に尊敬されるべき存在だったわけですね。

 

それが最近は崩れてきてしまっているんだろうなぁ、とふと思いました。

 

 

例えば、最近は学生時代から起業する人がいます。起業すると、色んなことを考えなければいけません。経理をやったり、人事をやったり、営業をやったり。起業しなくても、今は大学1年生から一生懸命ベンチャーでインターンしたり、留学に行って海外で生活したり、学生団体として企業から予算を取ったり。

 

もちろん学生と社会人の「レベル感の違い」はあるのですが、それでも、0と1というのと、1と2というのは同じ絶対値1の差ですが、全然意味合いが違ってきます。1と2というのは、はっきり言って大して変わりません。それに対して、0と1というのは大きな違いがあり、それが「やったことがある」ことの重みです。

 

経験値は全て0で入ってくるはずの学生が、既に色んな経験に「1」や場合によっては、「3」や「10」を持って、入社してくる。その事実を今、新入社員を監督する立場にある人は、理解しているでしょうか。自分では、経験値0だと思っていても、相手から見れば、既に「やったことがある」ことで、相手に任せる目線や発言を間違えると、目上の人でも尊敬対象にはなりえません。それどころか、「年齢は上だけど、自分よりできない奴」とのレッテルを貼られることだってあるでしょう。

 

こうした経験の差が埋まってきているのは、インターネットによる相対的な情報格差の減少、労働環境の整備、経済的な時代背景(就職環境の厳しさ)など様々な要因があるでしょう。しかし、根本的に、人間が進化しているんだと思います。より若い年齢から高度なことを行うようになってきているということでしょう。シリコンバレーでは、15歳の少年が自前のプロダクトで1億円以上の資金調達をしています。

 
シリコンバレーによろしく:
史上最年少で150万ドルを調達をした15歳の少年ニック・ダロイジオと米山維斗

 

こういう時代、お互いを尊敬し合いながら、「年上だから無条件に偉い」という論理はひどく不合理で社会に受け入れられないものでしょう。この分野は、あなたは「やったことがある」ことが多いから、尊敬する。逆に自分は、この分野については、経験豊富だから自信がある、尊敬される。

 

誤解を恐れずに言えば、これまでの社会が形成してきた「目上=尊敬されるべき」という変な価値観を捨てれば、自分に経験がないくせに指示を出す上司に従うことは不幸だし、年下でも飛び切りの経験・専門性があれば、その人の下に付くことは幸せとはっきり言えます。

 

こうしたスキル・経験ベースで双方を尊重する関係を構築した方が、これからの時代、円滑な人間関係を得られるだろうなと感じています。逆に、組織の中で、またよりマクロで言えば、社会の中でこうした人から尊敬される分野が育てられるかどうか、という視点がキャリア形成において最も重要なんじゃないかと思います。

 

 

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