[∈]下積みとは何だろうか


 
下積み

 

久しぶりのBlog 投稿です。4月、5月は会社でイベントが立て続けにあり、なかなか忙しい日々でした。
でも、初めてのことも多く、いい経験ができたと思います。 少しだけ普段の仕事に慣れてきた自分にとって、まだまだ色んなことが「できない」んだと理解することができました。

新卒で会社に入って、1年余りが経ちました。 少し遅めの振り返りですが、ちょうど配属されたのが、5月下旬だったので、実際に事業に携わってからはちょうど1年ということになります。
新卒1年目は、世間一般に見れば「下積み」期間として認知されているのかと思いますが、
「下積み」だなんて考えは古い! そんなのネット時代を知らない昭和の妄言だぜBaby!

みたいに言う人もいます。「下積み思想」があまりに一面的だと言ったのは、イケダハヤトさんです。

 

まだまだ「入社三年目までは下積み期間」という価値観が世間を蔓延っていると思うのですが、これって相当一面的じゃないでしょうか?
「入社三年目までは下積み期間」という「一面的」な価値観

 

ぬぬ…。少なくとも、ITの世界に生きる人間として刺激的なエントリです。確かに同世代でもサラリーマンにならずに活躍している人はいます。

そこで思うわけです。
「何が下積みなのかなぁ?」

「下積みとは何だろう」

なんとなく使っている言葉だけれど、みんなそれぞれ「下積み」という言葉を用いて描くイメージは人それぞれです。それぞれの職場の業務にあてはめて、あの仕事は「下積み」、この仕事は「下積みじゃない」とか区別しているわけではないと思いますが、なんとなく、雑用や事務っぽいことをイメージしている気がします。
下積みの「定義」でも調べようと、広辞苑を引いてみると、

 

「下積み」

1 他の物の下に積むこと、積まれること。また、その物。⇔上積(うわづ)み。
2 自分の能力を発揮できないまま低い地位や立場にあること。また、その人。

―デジタル大辞泉

 

なるほど。「自分の能力を発揮できないまま」というのが何とも言い得て妙ですね。
少なくとも、この言葉自体に、「経験をつむ」「苦労する」といった意味はないようです。

なんで「下積み」って言うんだろう?

では、何で下積みって言うのかな、と考えたときにこの言葉の表現が、新人がやっていることに非常に近しい語感を持っているからではないかと思います。ライフネット生命副社長の岩瀬大輔さんとGREEの田中良和社長の対談において、こんな一節があり、自分としてはいたく感銘を受けました。

 

田中:グリーでは、毎週1回、「朝会」というのをやっているんですね。

1000人近くの社員をひとつ場所に誘導する仕事を、新人にやってもらっています。これが大変。いくら「世の中を変える仕事がしたいんです!」って熱く語る新人がいても、目の前にいる1000人の会社の人間すら前から順番に時間通り並ばせることもできないんですから。

岩瀬:いや、さすがに1000人は難しいでしょう。

田中:そうなんです。何でもそうだけれど、やってみると実際難しいんです。自分がやってみて、「できない」ということを体感してみることが大事なんです。

岩瀬:なるほど、当たり前のことを一つ一つ学んでいってほしいと。

田中:最初はできない。そこからひとつずつ積み上げていくんですよね。

ダイヤモンド・オンラインでの対談にて

 

「できないことをできるように、1つ1つ積み上げていく」
それが「下積み」という言葉とつながる理由なのではないでしょうか。そうだとしたら、人生は一生、下積みですね。

全社集会の整列において、でかい矢印看板を持って会場奥から並んでもらう仕事を受け持つ新卒1年目の自分としては(弊社500人ぐらいですが)、共感を過敏なまでにおぼえやすいのですが笑、しかし、いま日本で最も急成長している会社においても、新卒がビジネス業務とは違う部分で「当たり前のことを未だできない」ことを認識させているというのが、何とも勇気づけられる思いです。

 

ちなみに、上記引用のダイヤモンド・オンラインで連載された岩瀬氏のコーナーは、他に、ライフネット生命出口社長、ブロガー藤沢数希氏との対談も掲載されていてどちらもオススメですので、このBlogを読まれた新卒1年目の方はぜひどうぞ(笑) 特に藤沢数希さんの対談は、上司からの信頼を勝ち得るという、自分の成長にとって非常に重要なことが書かれています。

 

対談:入社1年目の教科書(ダイヤモンド・オンライン)

また、タイアップの元ネタである岩瀬氏の書籍も通常の啓発本と違ってすぐにでも使える方法が書いてあってお薦めです。

新卒1年目は、複合機でFAX1つ送ることができなかったり、
聞いてこいと言われたことをきちんと聞いてこなかったり、
契約書の「のし」付け1つで苦労したり、「雑務」と考えていたような
ことが自分にできないことが分かって、
自分に腹立たしい思いを何度もした1年でした。
部署に事務職の方がいないために、多くの事務作業を担当しましたが、
非常にいい経験になりました。
経費申請1つでも、経理がどういう業務フローで処理をしているのか少し分かるようになりました。

GREEの田中社長が対談の中で語っているのと同じように、より規模が小さいベンチャー企業で働く自分の先輩は各席のゴミ箱のゴミを回収し捨てることが日課になっているそうです。そうした雑務をやっている人に対して、田中社長の言葉はとっても勇気づけられると思います。

 

田中:僕は、入社1年目の時は、どうでもいいような雑務をいっぱいしておいたほうがいいと思っているんです。若い人は「頭のいい仕事」をしたいと思いがちですが、「つまらない仕事」ほど若いうちにしておいたほうがいい。

岩瀬:同感です。
「つまらない仕事」は、その後、田中さんのキャリアにおいてどう役に立ちましたか?

田中:「つまらない仕事」が、ものすごく役に立ったんです。起業した時に。
なぜ僕がGREEというサービスを立ち上げ、運営することができたか。それは大量のサポートメールをさばき、自分でアイコンを作って、サイトをデザインして、プログラムを書いてと、何でも自分でやってきたからなんです。

岩瀬:いろいろな雑務を、総合的にやってきたから?

田中:そうです。面倒なことも、逃げずにやってきたからですね。

ダイヤモンド・オンラインでの対談にて

 

入社してみて、イメージしていたやりたいことと現在の状況にギャップがあるのは当然で、サラリーマン1年目が嫌になっている友達も周りにはいますが、上司から任されていることの全ては、「自分がまだ1人前のレベルに達していない業務(=未だできるようになったとは言えないこと)」だと考えると、環境のせいにできないなぁと思います。「下積み」というと何だか苦しそうですが、「積上げ」という言葉を使えば、なんだか前向きに仕事ができそうです。

 
 

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